
フードディレクターでもあり、フードクリエイティブ・チーム「eatrip」を主宰する野村友里が自らメガホンを取り、「食」と「人」の関係性を改めて問いかけた意欲作。
誰もが毎日何かを食べて生きている。それはすなわち、人の数だけ「食べる」という行為にこだわりを持っているということだ。
私たちはどれだけの想いを食に対して抱いているのか。
野村監督は、映画に登場する一人ひとりに問いかけていく。「あなたにとって食べるとは?」。
質問を投げかけられるのは、年齢や職業、国籍を問わず毎日をイキイキ過ごす人たち。
浅野忠信やUAといった俳優やアーティストから、ダンサーの首藤康之のように身体を動かす職業の人、はては池上本門寺のご住職までが悩みながらもそれぞれの答えを導き出す。彼らの食に対する向き合い方は、スタンスはそれぞれ異なれども、生きていくことを真撃に捉えている様がこちらにも伝わってくる。
映画を通して見えるものは、食べるものを作ることの創造性、そしてその行為の美しさだ。随所に挿入される調理カット。
それは、映画の大団円となる会食シーンで食される料理だ。さながら芸術作品が出来上がる工程を見ているかのようでもある。
映画を観終われば誰かと一緒にご飯を食べたくなる。
孤食ではなく、食べることで人と繋がっていくことの大切さを痛感するはずだ。
「eatrip」
制作・配給:スタイルジャム
公式サイト:http://eatrip.jp/
6月上旬、恵比寿ガーデンシネマほかにて全国劇場公開予定
監督:野村友里
出演:浅野忠信、UA、内田也哉子、千宗屋、森岡尚子他
音楽:青柳拓次
べジィ・ステディ・ゴー 2009 夏号より抜粋。
最終更新日時:2009/05/15 17:32